殺生を趣味とする人たちが他人の飼い犬を射殺し逃走しました。事件の詳細は こちら
矛盾ばかりの言い訳を犯人らはしていますが真相はおそらく獲物にありつけず むしゃくしゃしての発砲でありましょう。
飲酒があった可能性すらあります。ちなみに現地は夜間は銃は禁止だし 何よりも車内からの発砲はむろん違法。

猟友会は都道府県の自然環境保全審議会等の行政にも入りこみ狩猟全体からみれば わずかな有害鳥獣駆除を奇貨に禁猟区の解除などを叫んでいます。
しかし、これだけ全国各地で彼らの目に余る無法が続く現状、性善説を前提とした 狩猟行政は改めるべきだと思います。
貴環境省におかれましてもハンターに大甘な狩猟行政を直視・再認識していただければ幸いです。

奇しくも各地での事件事故の頻発にも関わらず自民党のある議連が貴省に以下のような 申し入れをしました。(当該議連の会長は大日本猟友会顧問でもあります。)
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2月15日 16:46 自民が猟銃規制緩和迫る(共同通信社)
 シカやイノシシなどに田畑が荒らされる被害を防ぐにはハンターを増やす必要があると、自民党の農林業
有害鳥獣対策議員連盟が、狩猟免許や銃所持の規制緩和を環境省などに求めていることが15日分かっ
た。銃犯罪の被害者からは「犯罪を助長する恐れがある」と反発の声が出ており、論議を呼びそうだ。
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愚かな申し入れです。貴環境省も困惑してるんじゃないですかね。ただでさへハンター性善説に 立脚した狩猟行政です。
そして時世が悪くなれば世相は戦争やその協力に傾きます。そして銃所持の規制緩和は米国の ような銃社会への糸口として決して見過ごせない問題です。これを許せば日本が江戸初期に 選択した銃の排除が気泡に帰します。
動物愛護の観点のみならず文化・教育・日本人気質などあらゆる部門が悪いほう、悪いほうへと 加速しましょう。
狩猟の大部分はレジャーであり有害鳥獣駆除はほんのわずかな部分であることは前述通りです。
また各地で陸続と勃発する狩猟がらみの事件事故は個人の責は当然のことながらそれに加えて 構造的なものだとも考えています。
また、彼等は銃と並行してわな猟も好みます。わなで獲物をせしめてわなの中へ銃を放つ・・・
これが人間の行為とはおもえませんね。
一事が万事。狩猟者増加政策は日本の美徳自体を根本から 次第次第に奪ってしまうでありましょう。幸い昨日付共同通信系報道によると 「警察庁は慎重」とでているからこれはたよりにしておきましょう。

貴環境省におかれましても ものの分別・見とおし能力等を期待したいと考えます。 いったん緩和すればたとへ後で悔恨が生じた場合でもまた元に戻すことは困難であることは貴省も よく認識されていることを期待します。
また、当該申し入れがおおきく国民感情に違うことも自明の理。狩猟者増加政策施行の場合、貴省に 幅広い分野から論難が及ぶことを懸念しています。
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※コラム「環境省に」は2003/Feb/18(Tue)付